事業承継のための株式対策(3)- 2
今回は、前号で提示した活用法のポイントをご説明いたします。
~前号までの内容~
【現状】
当社は、資本金1,000万円、社員50名の同族会社です。オーナー社長が発行済み
株式総数の80%を所有し、10%は配偶者所有、残りは同族株主以外の役員と社外
株主。
1. 資本金1,000万円(発行済み株式総数 20,000株)
2. 1株当たりの資本金の額 500円
3. 1株当たりの相続税評価額 10,000円
4. 配当率 年10%
5. 社長の相続税評価額 1億6千万円(20,000株×10,000円×0.8)
【活用方法】
社長の持株のうち、発行済み株式総数の30%(6,000株)を配当優先株かつ議決
権制限株式に転換してから社員持株会へ放出
1. 社員持株会への譲渡価額と譲渡益
売却価額:500円(売却額)×20,000株×30%= 3,000,000円
株式譲渡益:3,000,000円-(6,000株×500円)= 0
よって譲渡益は発生しない
2. 社長の相続税評価額 1億円(20,000株×10,000円×0.5)
→6,000万円の減額
POINT(1)
配当還元方式で株価を評価
(年10%配当している会社を標準、年配当率が5%未満の場合は2分の1で評価)
POINT(2)
持株会へ放出後の議決件割合71.4%
売却後のオーナーの議決権数 10,000株 ÷(発行済み株式の議決権数-従
業員持ち株会へ放出した議決権のない株式数6,000株)
「従業員持ち株会」活用のメリットとして、次のようなことがあげられます。
1. 従業員の財産形成の一助となること
2. 自社株式の分散防止に寄与すること
3. オーナーの相続対策・事業承継対策に役立てる余地があること
次号も引き続き、事業承継のための株式対策についてご説明いたします。
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