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アメリカ海軍に学ぶ「最強のリーダー」マイケル・アブラショフ 著 吉越浩一郎(訳・解説)

株式会社三笠書房発行

(P1)訳者のことば
落ちこぼれチームが「全米NO・1」に成長した方法
 これから本書を読まれる皆さんに強調しておきたいのは、これが素晴らしい本だということだ。本書を読んでも、みずからのリーダーシップのあり方を改善できないとしたら、もうあきらめた方がいいのではないか、と思うほどである。
 著者のアブラショフ氏は、元アメリカ海軍大佐という経歴の持ち主だ。そして、「成績ビリ常連のダメ軍艦」に新任の艦長として乗り込み、短期間で「全米一」と評価されるまでに成長させた逸材である(この実績については、本書の前作に当たる「アメリカ海軍に学ぶ「最強のチーム」のつくり方」(三笠書房・知的生き方文庫)に詳しいので、ぜひあわせてお読みいただきたい。
 彼は本書の中で、
「正しいことをするのがリーダーの原則である」
と断言し、
「たいていの場合、どれが倫理的かつ道徳的で、誇りある選択かは明らかだ」
 と説いている。まさにそのとおりで、これは軍隊だけでなく、仕事にもあてはまる。しかし残念なことに、その選択ができない経営者や上司が、日本には山ほど存在しているのだ。
 軍隊は、究極のトップダウン組織である。そう聞けば、誰もが納得するだろう。しかし、真のトップダウンが何たるものか、そこを正しく理解している人は少ない。
 多くの人がカン違いしているのだが、
「おれの言うことを黙ってきいていればいい」
 という日本でありがちなやり方は、決して「トップダウン」ではない。もし、部下の言葉に耳を貸さず、情報を独占して命令を下す上司がいたら、それは自身の無力さを隠すために虚勢を張っているに過ぎない。
 では、真のトップダウンとは何か、
 情報を隠すことなくオープンにしてすべての人と共有すれば、だれもが同じ判断にいたる。それが私の信じるところである。

 10連休終わりました。休みに入る前に計画したことはほぼできたのですが、予定に入れていたこの本だけは読み切ることができませんでした。以前、「アメリカ海軍に学ぶ「最強のチーム」のつくり方」は読んでいたのですが、この本はまだでした。新米艦長が、バラバラの組織を立て直し、わずか6ヶ月後に、最高のチームワークを創り上げた感動の実例が「最強のチームのつくり方」。連休明けの宿題にします。

「ファシリテーター養成講座」森 時彦 著

ダイヤモンド社発行 2007年9月28日第1冊発行

(P15)
*松崎さん:本社営業本部からオブザーバーとして地域営業会議に参加
■解けない問題を「解けるカタチ」に変換することが、解決への第一歩である。
 少し振り返ってみよう。まず松崎は、「プロセスマップをやりませんか」と問いかけた。しかし、そんな面倒なことはやりたくないと提案を避ける。ボトルネックは、そんなことをやるまでもなく明らかに「営業マン不足」だというわけだ。普通ならここで終わってしまうところだが、松崎は「では、すべての営業担当者が顧客訪問に専念したら……?」どうなるかと、重ねて問いかけていく。これまでの慣習でとらわれて固くなっていたアタマをやわらかくするために「理論値」を問いかけるというのは、ファシリテーションでは良く使うワザである。この問いかけで考えてみると、大幅にガバレッジ増やすことができることに気が付く。それまで「営業マン不足」と思い込んでいた問題が、実は営業マンが「時間の使い方」「仕事の仕方」の問題だと悟る。「営業マンを増やさなくても工夫する余地がある!」と全員気づいた瞬間から、思考が前向きに変わり始め、どうやれば、その「不可能」に見えていた問題を解決できるかという議論に変化していく。ボトルネックの理論値を割り出したとき、今回のケースでは「営業マンの数」→「営業マンの時間の使い方」へと問題を変換することができた。

 ファシリテーションの勉強を始めた時、最初に読んだ本です。先日、関与先に戦略ナビ導入にあたり、社員の皆さんから「課題を引き出す」役割があり苦戦したのですが、基本はここにありました。大型連休が始まります。テーマを決めて本を読んだり、気になっていることをまとめることにしました。

「松陰先生のことば」-今に伝わる志 萩市立明倫小学校 監修

(P36)
冊子(さっし)を披繙(ひはん)すれば
嘉言林(かげんはやし)の如く躍々(やくやく)として人に迫る
顧(おもう)に人読まず
即(も)して読むとも行わず
荀(まこと)に読みて之を行わば則(すなわ)ち
千万世(せんばんせい)と雖(いえど)も得て尽くすべからず

本には、良いことがたくさん書いてある。
良いことを知るだけではだめです。
知ったことは実行することが大事です
(全集第二巻P309「野山獄文稿」)

「野山獄文稿」に収められた「士規七則」の前文部分より。松陰二十五歳の時のことば。
読書する事と、それによって得た知識を実行に移す事(知行合一)の大切さを説いたこの文はさらに次のように続く。
(以下、省略させてもらいました)

 「知行合一」という言葉が気になり、調べたら吉田松陰にたどり着きました。萩市立明倫小学校では、6年生の2学期に上記を朗唱しているそうです。冊子には、1年生から6年生まで1学期から3学期まで計18の朗唱する言葉が解説してあります。
 「4倍速で成果を出すチームリーダー」の本でPDCAを回すためにはエンゲージメント(会社の方向性に対する理解、帰属意識、行動意欲)が大事ということを知り、“アウトプット”を考え、おいかけていたらこの冊子にたどり着きました。私の小学校のころは、野山を走って遊んでいましたが、明倫小学校では毎朝各教室で「野山獄文稿」を朗唱しています。ただただ圧倒されました。

「4倍速で結果を出すチームリーダーの仕事術」株式会社あしたのチーム 代表取締役会長 高橋 恭介 著

㈱PHP研究所 2019年3月19日第1版第1刷発行

(P216)
◆エンゲージメントはチームのエンジン(13行目から)
 近年、このエンゲージメントという考え方に注目が集まっています。この言葉を目や耳にしたことがある人も多いでしょう。改めて定義を説明すると(従業員)エンゲージメントとは、「従業員一人ひとりが企業の掲げる戦略や目標を適切に理解し、自発的に自分の力を発揮する貢献意欲」のことです。
 チームリーダーがチームをけん引しようとしたとき、メンバーが自発的に何もしなければ、メンバーは重荷となり、それをチームリーダーが一人でひっぱっている状況と同じですからチームとして速く走ることはできません。
 一方、メンバー一人ひとりにタイヤとエンジンがあったらどうでしょうか。チームリーダーが自分のエンジンだけで引っ張る必要はなくなり、チームとしても高速で走ることができます。このメンバー一人ひとりのタイヤとエンジンにあたるのがエンゲージンメントです。つまり、4倍速で複数のPDCAを同時に回し続けるためには、チームリーダーのエンジンだけでは足りず、メンバー一人ひとりにも自発的に力を発揮する貢献意欲というエンジンが必要不可欠なのです。
 ちなみに、従業員エンゲージメントは、従業員の満足度(ES:Employee Satisfaction)とは似て非なるものです。従業員満足度は、福利厚生や労働環境、待遇、人間関係など、働く上での居心地の良さを表す指標で、極論すれば業績アップとは関係がないものです。
 一方、エンゲージメントは、業績アップにつながることがわかっています。エンゲージメントが低い企業と、エンゲージメントが常に高く保たれている企業を比べた場合、エンゲージメントが常に高く保たれている企業は、低い企業に比べて1年後の営業利益率の伸びが約3倍高いという調査結果があるほどです。また、エンゲージメントが高い人は、離職する可能性が低いこともわかっています。

◆人事評価も四半期サイクルで回す
(省略)

◆エンゲージメントを高める三つの要素 P219
 エンゲージメントを構成する要素は、大きく三つあると言われています。
 一つ目は「会社の方向性に対する理解」、二つ目は「帰属意識(組織に対する帰属意識や誇り・愛着の気持ち)」、三つ目が「行動意欲(組織の成功のため、求められること以上のことを自発的に行う意欲)」です。(以下略)

 なぜPDCAが回らないのか、
 どうすれば、従業員が目標管理を自主的する仕組みができるのか、
その答えがこの本にあります。組織の成果をあげるための「コツ」がわかりやすく書いてあります。P234のコラムを読んで、「人事考課」がダメで「人事評価」が大事という理由もよくわかりました。インプットの後はアウトプット!実践です。戦略ナビで「わが社のやり方」を変えます。

「4倍速で結果を出すチームリーダーの仕事術」株式会社あしたのチーム 代表取締役会長 高橋 恭介 著

㈱PHP研究所 2019年3月19日第1版第1刷発行

(P26)
◆なぜPDCAがうまく回らないのか?
 チームリーダーが、4倍速でマネジメントサイクルを回していく際に基本となるのが、PDCAです。PDCAは言うまでもなく「Plan」「Do」「Check」「Action」
の頭文字をとったものであり、ビジネスを行う際の基本ですが、うまく回すことができていない企業や組織が多いと感じています。
 本書では、第3章から第6章までの四つの章で、「4倍速のチームリーダーになるために、PDCAのそれぞれを段階で行うべきこと」を解説していきますが、ここ(序章)ではPDCA全体に対する私の考え方を簡単に述べておきたいと思います。
 PDCAをうまく回すことができていない企業を見ていると、そもそもPDCAを1周回すことができていないケースがほとんどです。
 たとえば、Planとして目標や計画を立てても、その目標や計画が適正かどうかの議論や検証に終始してしまい、Doが行われていないケースが散見されます。いわば、PCPCの連続で、大事なDoがないのです。これは、大企業に多いケースなのかもしれません。
 これに対して、中小企業でよく見かけるのが、PDPDの連続でCheckがないケースです。Cがないために、目標や計画に対しての実行度合の評価や検証が行われていません。これでは、目標が高すぎたり低すぎたりしても、それに気づくことができないだけでなく、実行段階のやり方の何が良く、何が悪かったのかもわかりません。
 Cがなければ、Actionとしての改善もありませんから、いわゆる「やりっぱなし」になってしまうためレベルが上がっていかないのです。PDPDでは同じところを行ったり来たりしているだけです。
 同様にPDCAを形式上は回せていても、それがレベルアップにつながっていないケースあります。これは、CAが形ばかりで質が悪いのです。これでは、せっかくPDCAを回しても意味がありません。PDCAは本来、らせん階段を上るように回転すればするほど上へ上へと上がっていくべきものなのです。

 「あしたのチーム」人事評価で良く聞く名前です。前回の武蔵野小山社長の本と同じくおすすめの本です。私が今、興味を持っているのは、スピード感のあるPDCA。4倍速のPDCAとは、1年を4半期にわけ3ヶ月単位でPDCAを回すという意味でした。詳細は、本で確認してください。PDCAを回す前にリーダーとしてどうあるべきか、という事もわかりやすく書いてあります。高橋会長の本は以前「人事評価制度だけで利益が3倍上がる!」を読んでいます。この本も勉強になったのですが、以前から学んでいる成長支援制度と似ているので同じような考えだな…という程度に理解しただけだったのですが、「4倍速で成果を出す…」を読んで違いが良くわかりました。「明日の人事評価」の前提には会社が成果を出すための仕組みがあります。読んで実践する価値があります。いい本に出会えました。

「最強の経営計画」小山 昇 著

朝日新聞出版 2018年3月16日 初版発行

(P48)
 「経営計画書」に、5年先の目標を明記する
□「どうすれば利益が出るか」を長期的な視点で考える
 武蔵野の「経営計画書」には、「当期」の経営目標(売上高、粗利益額、人件費、経費、経常利益など、51ページ参照)のほかに、「長期事業構想書」(長期事業計画)を掲載しています。
 「長期事業構想書」には、「5年後」までの事業計画、要員計画、装備・設備計画、資本計画が具体的な数字となって明記されています。
 「5年で売上2倍」の長期計画を立てています。「5年で売上2倍」は、「対前年比115%」で毎年、成長しなければ達成できません。
 世間の会社が「対前年比102%」の計画を立てているときに、わが社は無謀にも115%の計画を打ち出しています。
 経営は「目先」のことにとらわれずに、「長期的な視点で、どうすれば利益が出るか」を考えることです。
 「半年後、3年後、にどうするか」を長期的に考え、「今、何をすべきか」を逆算して決定するのが正しい経営判断です。
□時代の変化に合わせて会社を作り変える
 多くの社長は、「敵はライバル会社である」と考えていますが、ライバル会社は、短期的な競争相手にすぎません。
 会社にとっての最大の敵は「時代の変化」です。
 変化の対応を怠れば、時代に取り残されてしまうでしょう。
 レコードがなかった時代、音楽が好きな人は楽団の「生演奏」を楽しんでいました。しかし、1877年にエジソンが「フォノグラフ」と呼ばれる蓄音機(レコード)に吹き込んだ音を再生する装置)を発明したことで、「レコード」ができた。
 レコードが誕生した結果、楽団のマーケットは食いつぶされ、さらにそのレコードも音が飛ばない「カセットテープ」にとって代わられました。
ところが、「CD」の登場によってカセットテープは下火になり、さらにはインターネットの「音楽配信」が普及したことで、CDの売れ行きも頭打ちになりました。

「経営は環境対応業」です。
社長は、「時代がどのように変化していくか」を長期的に考え、時代の変化にあわせて、会社をつくりかえていかなければなりません。
 現状に甘んじることなく、変化を続けることが会社の定めであり、社長の務めです。

 「ローリングプラン」という言葉があります。中期経営計画を定期的に見直し、部分的に修正を加えていくことを指します。外部環境が短いサイクルで激しく変化する経営環境では、当初たてた長期的な経営計画が状況に適合しなくなるので、中長期的な計画を定期的に見直す必要があります。小山氏の本では「経営は環境適応業」と教えています。年115%の成長を続けることにより、5年後は売上2倍!この本を読んで刺激を受けました。

「儲かりたいならまずココから変えなさい!」小山 昇 著

朝日新聞出版 2018年11月30日 第1刷発行

(P147)
 「PDCLAAサイクル」を回して、計画を見直す
 私が経営者として未熟だったころは、いつも倒産と隣り合わせでした。「もう、会社を売り飛ばすしかない」と追い詰められたことも、一度や二度ではありません。
 倒産寸前だった武蔵野が、「売上70億円、経常利益7億円、16年連続増収、残業月平均17時間」の超優良企業に変わったのは、経営にPDCAサイクルを取り入れ、「同じ失敗を繰り返さない」ように改善してきたからです。
「PDCAサイクル」とは、Plan(プラン/立案/計画)、Do(ドゥ/実行)、Check(チェック/点検・確認)、Action(アクション/改善)のサイクルですが、武蔵野のPDCAサイクルは、この4つ以外にも、大切にしている要素が「2つ」あります。それは「L」と、「A」です。
・「L」=「Learn(ラーン)」(学ぶ。習得する)
・「A」=「Assessment(アセスメント)」(評価・検証する)
厳密に言えば、武蔵野の「PDCAサイクル」は、「PDCLAAサイクル」になっています。
【武蔵野のPDCLAAサイクル】
・P(プラン/立案・計画)
 計画を立案するときに大切なのは、「正しい計画を作る」ではなく「でたらめでもいいから、できるだけ早く計画を作ること」です。完璧な計画を100点満点としたら、「10点レベル」の計画で構いません。計画の精度を下げる事より、見切り発車でもいいから「すぐに実行に移す」ことが重要です。
・D(ドゥ/実行)
 お客様も時代も常に変化をしているので、悠長に構えていたら、確実に変化に乗り遅れます。したがって中小企業は、エイヤーとざっくり計画を立て、見切り発車し、「実行しながら考える」のが正しい。人間は、およそ経験のないものはうまくできない。だから、行動して、経験を積み上げる必要があります。
・C(チェック/点検・確認)
 社員に実行させても改善は進みません。
 社員は頭がいいので、実行したフリをしたり、嘘をつく。そこで、「実際に行動したかどうか」をチェックすることが重要です。私が他の社長よりも優れている点は、「体力」と「失敗の数」と、「愚直なチェック」です。武蔵野は、日報(毎日)のほかに、「支店レビュー」「店長会議」「部門長会議」「リーダー会議」を定期的に(毎月)実施し、各支店、各部門の進捗状況をチェックしています。多くの社長は、社員に「やれ」とはいうものの、「やったかどうか」のチェックをしません。社長がチェックをしなければ、それは「やらなくてよい」と言ったのと同じ意味です。中小企業の社長は、自社の方針がきちんと実行されているのかチェックしなければなりません。
 大切なのは、やるべきことがきちんとできたかを確認することです。
・L(ラーン/習得)
 社長がいくら命令しても、それだけでは社員は変わりません。人が変わるのは、命令された時ではなく、「自分で気づいたとき」です。わが社の社員は、「PDCLAAサイクルを回すことで、自ら、「何をすれば良かったのか」「何をやればよかったのか」「どうして結果がでなかったのか」「どのように改善すれば結果が出せるのか」「結果を踏まえて、どのように計画を立て直せばいいのか」を学び、改善に役立てています。「C」と「A」の間に「L」を入れているのは、でたらめな計画をもとに行動をおこすと、「やったから気づく(やってみないと気がつかない)」ことがあるからです。
 武蔵野の「PDCLAAサイクル」は、業務改善のプロセスであると同時に、社員に「今までと同じやり方、今までと同じ考え方、今までと同じ人では、成長しない」ことを気づかせるための「学びのプロセス」でもあります。
・A(アセスメント/評価・検証)
 PDCAサイクルの「A」は、「アクション(Action)」と考えるのが一般的です。しかし、もう一つ、とても重要な意味があります。それは、「アセスメント」=「評価」です。チェックは、主に「実行したか、実行していないか」の確認であって、成果がでたかどうかチェックではありません。ですから、アクションする前に、実績に対する「アセスメント(評価)」をすべきです。「どうして成果がでたのか、どうして出なかったのか」を評価しなければ、次にどう計画をたて、どのように行動するかが決まりません。チェックのあとに評価「(アセスメント)を行えば、どのような実績につながったか「〇」「×」「△」の評価が出ます。
「〇」…「うまくいったこと」は、そのまま次回の「P(プラン)」にする(継続)
「×」…「うまくいかなかったこと」は止める(中止)
「△」…「その中間」は、改善(アクション)を加えて、次回の「P(プラン)」にする(変更)
・A(アクション/改善)
 長期経営計画(5ヶ年で売上倍増の計画)も、月々の実行計画も定期的にアセスメントを実施し、改善にむすびつけています。わが社は、様々な会議が開かれていて、私は社員の報告を聞きながら達成状況をチェックし、その場で「アセスメント(評価)」をして「これは続けよう」「これはやり方を変えよう」「これは止めよう」と次の指示を出しています。「成果がでたことは、そのまま実行」が基本ですが、お客様のニーズも、ライバルの動向も常に変化しているので、その都度、妥当性を精査し、積極的に改善を施しています。

 ドラッカーの「経営者の条件」に「成果をあげるには習慣である。成果をあげるには8つの習慣を持つ」という記載がありますが、武蔵野の「PDCLAA」はその内容を実践する仕組みになっていると理解しました。当社のお客様は、戦略ナビを「会議」に活用しています。いただいた「経営計画」とこの本を何度も読み、期待に応えることができるよう精進するとともに、わが社の仕組みも見直します。

「儲かりたいならまずココから変えなさい!」小山 昇 著

朝日新聞出版 2018年11月30日 第1刷発行

(P8) (はじめに)
 赤字から抜け出す「8つ」のステップ
 会社を赤字にしている元凶は「社長です」。赤字から脱出して、継続的に利益を出し続けたいなら、
「社長が、社内のだれよりもハードワークをする」
社長のハードワークは労基法の違反ではない
「社長が、失敗を恐れず、変化を怖がらず、やり方、考え方を変える」
「社長が、経験を積み、知恵をつける」
ことが条件だと私は考えています。
では、どのような知恵をつけ、どのように変化し、どのように実践すれば赤字から脱却できるのでしょうか。その答えのひとつが、本書です。「まず、何から手をつけたらいいかわからない」社長が多いが、無策のまま、やみくもに行動したところで、赤字から脱出することはできません。かえって傷口が大きくなるだけです。
赤字から脱出するには、ステップを踏んで、段階的に対策を打つ必要があります。
そこで本書では、赤字脱出の方法を「8つのステップ」で解説します。
この「8つのステップ」は、大きく、次の3つのプロセスに分かれています。
【赤字から脱却し、強い会社をつくるプロセス】
・ステップ➀、➁→社長がひとりで改善できるプロセス
・ステップ➂~➄→社長と幹部、社員が価値観を一つにするプロセス
・ステップ➅~➇→「儲かるしくみ」をさらに発展させていくプロセス
 何があっても潰れない強い会社をつくるには、まず「社長が変わる」こと。そして、社長と社員の「価値観を揃える」こと。「しくみ化」を図って、生産性をさらに上げることが大切です。

 先日、小山昇氏の経営サポートを受けている会社の経営計画発表会に出席する機会がありました。一緒に買った「利益を最大にする最強の経営計画」に書いてあるとおりの内容で大変勉強になり、決意を新たにできました。その経営計画書の中に「PDCLA」という記載があり、LはLEARN(アセスメント・仮設)という説明があったのが気になりこの本を買いました。P138に、厳密に言えば、武蔵野の「PDCAサイクル」は、「PDCLLAAサイクル」になっています。という記載がありました。今回は、この本の「はじめに」の部分を紹介させてもらいました。お薦めの本です。

「ビジネスフレームワーク図鑑」株式会社アンド 著

翔泳社発行2018年8月29日初版第1刷発行

(P18) Step1 問題をあぶりだす
 問題を発見するための最初のステップでは、あるべき理想の姿と現状を書き出し、そのギャップを把握・整理します。あらゆる問題解決はこの作業から始まり、ギャップを埋めるためにどのようなことに取り組むのか、どんな体制で実施していくのかを設計していきます。データや頭の中から、想定される問題を網羅的に書きだしていきましょう。
□問題とは、あるべき理想の姿と現状のギャップ
 まず、「問題とは何か」という概念を押さえておきましょう。例えば「売上を月に1,000万円あげたい」という理想の姿を描いたとして、現状の売上がつき500万円だとすると、そこには「500万円不足している」というギャップが存在しており、そのギャップのことを「問題」と呼びます。また、「クレーム0件」を理想としていて、実際には10件のクレームが発生しているのであれば、「10件のクレームが発生している」というのもギャップであり、問題ということになります。
□問題と課題の違い
 問題と課題の違いについても述べておきます。例えば、前述のように「売上を月に1000万円上げたい」けれど、「500万円不足している」という問題が存在しているとします。この場合、その問題を解決していくために必要となる「営業訪問先を10社増やす」等の具体的に取り組むことが「課題」です。問題解決の現場においては、まず問題の明確化があって、その後に課題の設定、さらに解決策の策定と実施、という流れが続いていくわけです。

 この本は、KPI作成のステップについてネットで検索して見つけました、「翔泳社 ビジネスフレームワーク図鑑」で検索できます。パワーポイントのフォーマットと使い方がわかりやすく解説しているので便利です。以前紹介した「最高の結果を出すKPIマネジメント」を読み直し、自社の目標を達成するため、P197にある「KPIマネジメントの正しいステップ」にあてはめ、KGIの確認→ギャップの確認→プロセスの確認と進み、「壁」にぶつかってしまいました。「問題・課題」の発見整理にフレームワークを活用するのは便利です。

「未来の年表2」河合 雅司 著

講談社現代新書2018年5月20日第1刷発行

(P193)「働けるうちは働け」
序「戦略的に縮む」ほど、ポジティブな考えはない
 こうしたことを言うと、「ここまで死ぬほど働いてきたのに、死ぬまで働けというのか!」「60歳を超すと体力も落ちる。病気がちになっても働かなければならないのか!」といった極端な意見が必ず登場する。だが、それを強制しようという話ではない。60歳以降の選択肢をできるだけ広げられるように、若いうちから自分の老後をしっかりと見据えたプランを描くことが大切である。
 政府内にも動きが出てきた。国家公務員の定年を現行の60歳から段階的に65歳まで引き上げようというのだ。国家公務員の定年延長となれば、地方公務員や民間企業でも追随の流れが広がろう。官民を問わず、60代の働き方の選択肢を増やすことは時代の要請である。国家公務員の定年延長には、民間への普及に向けた起爆剤としての期待もかかる。
 私は、前著「未来の年表」で、74歳までを“若者”と位置づける「高齢者の削減」を逓減したが、政府もようやく「高齢者の削減」に動き始めたということだろう。
 とは言え、本人がいくらやる気になろうが、政府が就労を促すために年金受給年齢の選択肢を広げようが、どれだけで高齢者の就労が進むわけではない。最も重要なのは、雇う側の意識改革だ。企業経営者が理解を示して、高齢者が働きやすい取組みを展開していかなければ、高齢者の雇用は広がっていかないだろう。
 すでに、高齢者の積極的な雇用にのりだしている企業もある。若手が足りない分、定年延長や再雇用で補う流れが強まるだろう。ただ、雇用後にも課題はある。多くの企業では60歳を超えるかたわら賃金水準を下げる仕組みを取り入れているが、必要以上に下げたのでは労働意欲は低下する。

 この本を読んで、今日の1ページで紹介した部分を小規模企業の経営者の立場で考えました。「大廃業時代、小規模事業者経営者の年齢が高齢化し、後継者不在で50%の企業が黒字で廃業している」ということが社会問題になっています。高齢者を雇用する環境を整えることも大事ですが、この本では74歳まで若者です。ポジティブ(積極的)な考えを持ち、小規模企業の経営者にもう少し頑張ってもらい、若い起業家にバトンタッチするという方法もあるのではないでしょうか。小規模企業経営者の平均年齢は70歳と言われていますが、今と昔では精神的にも肉体的にも10歳違うと思います。自分自身も考えを変え、お客様にも話してみます(汗。