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「これだけSMART」倉持淳子著

すばる舎リンゲージ刊2014年5月発行

「これだけSMART」倉持淳子著計測が難しいことを計測する方法はとは?
○あらゆるものを数値化する
さて、例えば事務系のお仕事やサービスで、目標を数値として計測することが難しい場合はどうすばいいでしょうか?
それでも、計測すべき数値を持つべきだと私は思います。
その時にやるべきことは、その部署や個人がどのような責任をもたされているのかにスポットを当てることです。
例えば迅速な対応が求められている場合なら、現状の対応部分がどの位のスピードで行われているか計測します。そして、「それにかかる時間をどのくらい削減できるか」を成果目標にすればいいのです。実際にかかる時間を削減すると考えた場合、なぜそこまで時間がかかっているのかを考える必要があります。良く考えてみると、一つひとつの時間がかかる要因が見えてくるものです。そうして見えてきた一つひとつの要因に対して問題解決を図ることこそが、プロセス目標になるのです。
(P.60)

定量的なこと(数値化できること)の測定は易しいのですが、定性的なこと(数
値化できないこと)の測定は困難です。良く、結果を出すにはプロセスが大事
といいます。その、プロセスは「定性的なこと(数値化できないこと)」がほと
んどです。
 それでも数値化しなければ、測定できないし、測定できなければ管理ができ
ません。プロセスを分解することにより、成果の出ない要因がどこにあるか見
えてきます。そして、何を数値化すればいいのかもわかります。どうしても見
つからない場合、私は、「どのような状態を目指すのか(目的)」を着地にして
評価基準(例えば5段階)を決めて、「とりあえず実行する」ということを試み
ています。だめだったら、変えればいいのですから。

「これだけSMART」倉持淳子著

すばる舎リンゲージ刊2014年5月発行

「これだけSMART」倉持淳子著普段、何げなく口にしている「具体的かどうか」という言葉。改めて考えさせられました。
最近、お客様と一緒に業績評価指標(KPI)を考える機会が多いのですが、考えた施策を実行するためには「具体的かどうか」という壁にぶつかります。
逆に言えば、具体的にならなければ、その施策は実行できないということでしょうか。

具体的にするための5W2H
○そもそも具体的とは

Who 誰が? あなたなのか、チームなのか
Why なぜ? その目標を達成するのはどんな目的のためか
ビジョンや夢のためであるはずなのでずれないようにする
Where どこで? 特定の場所というより、組織や市場を指す。営業組織としてや、販売の分野、マーケティングの市場等で考える。例えば、特定のお客様からの予算アップの場合はその特定のお客様の名前が入る。
When いつ? いつから始めていつまでの機関で行うのか
What どんな成果を? 具体的な成果目標を書く
How どのように 行動目標について書く
How much どのくらい? 通常「いくら?」と考えられることが多いが、「どのくらいの量」という意味もある

これらの項目を全て満たしているかを確認してあげることで、
S:Specific(具体的か)のチェックが可能です。
(p.62)

「これだけSMART」倉持淳子著

すばる舎リンゲージ刊2014年5月発行

「これだけSMART」倉持淳子著最強の目標 5つの特徴
目標を信頼できるようにするために目標を達成するためのすぐれた目標設定は、次の5つの特徴をもれなく備えています。

□自分もメンバーもその目標に本気になれること
□どうすれば目標達成できるのかのプロセスがわかること
□具体的なアクションプランが入っていること
□最終ゴールが明確なこと
□振り返りの仕組みまで設定されていること

逆にこの5つのチェック項目すべてにチェックが入らない目標は、私にとって目標ではありません。この5つの要件を満たした目標が、あなたとチームを孝道に駆りたてるのです。そして、あなたとチームを目標に集中できるようにするのです。(P.34)

本では目標設定の方法としてSMRTの法則を取り上げています。
S Specific 具体的かどうか
M Measurable 測定可能かどうか
A Achievable 達成可能かどうか
R Result-based 「成果」に基づいているか
T Time-line 「いつまでに」やるのか

「会社を元気にする目標管理の成功手順」串田武則著

中継出版2004年4月初版発行

会社を元気にする目標管理の成功手順 (すぐに使える中経実務Books)達成基準を狭く考えすぎてはいけないピンポイント的発想は不毛の議論になる(P.179)
目標に売上高「1億円」のように達成基準があったとします。厳密に言えば1億円を1円でも下回れば未達成となります。ピンポイント的発想をすればそうなります。「それは極端だ」というならば500万円未達、1000万円未達ならどうでしょうか。達成率では97.5%と95%です。なぜこんな不毛な議論が起きるのでしょう。
達成基準は1年前の環境条件を前提にしているので、その後、状況が変わることもあり、また相手のあることです。精密さを求めると肝心の目標がたてられませんし、評価は数字合わせになってしまいます。
目標管理の本質は方向と室料を定めて組織的に努力することです。達成基準は強い願い、評価は最終的には経営判断と考えるのが正しいのです。
(P.36)

例えば、不良品発生率が5%で、改善目標を3%に設定した場合、3.5%だったら未達成と判断してしまうのではなく、前年よりも改善された(ベストを尽くして3%に近くなった)から良し、という経営判断をするということでしょうか。目標値に対して許容範囲を設定するという考えにつながります。

「戦略実行」クリス・マチェズニー、ショーン・コヴィー、ジム・ヒューリング著

キングベアー出版2014年5月発行

「戦略実行」クリス・マチェズニー、ショーン・コヴィー、ジム・ヒューリング著本当に重要な目標を一つ(多くて二つ)を選びます。これを最重要目標(WIG)と呼びます。(Wildly Important Goal)
(たくさんの目標の弊害)
その目標を達成できなかったら、他のどんな目標を達成したところで、意味がないような重要な目標を見極めることです。
もし、あなたのチームが今、五個、十個もの重要な目標を実行しようとしているのなら、チームがフォーカスできないのは当たり前です。フォーカスしないと竜巻が威力を増し、あなたの努力は雲散霧消してしまい、成功はまず不可能です。(P36)

本では、WIGを選択する基準として、何が重要なのか?で判断するのではなく、「他のすべての業務が現在の水準を維持するとして、変化することが最大のインパクトを与えられる一つの分野は何か」と問いかけてくださいと説明しています。発想の仕方を変えろ、ということでしょうか。
多くの戦略目標を掲げたがどれも実行できない、ということは良くあります。WIGを一つか二つに絞り込み、労力の20%を集中する。そして残りの80%は今までどおりやっていることを維持する。それが、戦略実行の秘訣のようです。

『仕事は8割捨てていい』鳥原隆志著 

大和出版2014年9月発行

『仕事は8割捨てていい』鳥原隆志著(名刺を捨てられないのはなぜ?)P78

名刺を捨てることのできない人はいらない人脈を捨てることができません。
多くの人脈を持っていると、名刺の保管管理以外にも、それだけパワーを使いますし、時間やコストもかかります。しかし、その損失よりも、多くの人と知り合った証として保管しておくことが重大だと捉えていらっしゃるケースを見かけます。
これは、「願望の人脈」です。願望のネットワークなのです。
いつか使うだろう、もしかして、また必要になるかもしれない。それが名刺を捨てることができない本質的な理由なのです。願望の人脈やネットワークに力を浪費してしまうよりも、もっと必要な人脈に力を注ぐべきなのです。

願望の人脈に欠けている時間を、必要な人脈に集中しましょう。

どんどん増えていく名刺。整理をするために名刺をもらっているように思える時があります。本には、残す名刺20に対して、処分する名刺80と書いてあります。その基準は、名刺を使う人脈と使わない人脈に分ける。その時に基準を何か作るとよい。(例えば、顔を思い出せるか?など)

・いざとなったら頼れる人材リストが人脈、そのリストは常に携帯する

捨てることのメリット
・本当に必要な人脈に力を入れることができる

新しい年、本当に必要なものと、願望のものを区分し、「願望のもは捨てる」という決意からスタートします。

「バランス・スコアカード実践ワークブック」中野 明著

秀和システム発行2009年12月第一版一冊

「バランス・スコアカード実践ワークブック」中野 明著(狭義と広義・大広義のバランス・スコアカード)
 
狭 義:戦略マップをよりブレークダウンしたもの  
→広義のBSCでは、戦略目標が達成されているのかわからない
→目標達成のための具体的な活動、すなわち戦略実施項目が必要
→①尺度、②目標値、③戦略実施項目を明らかにしたのが狭義のBSC
 
広 義:戦略マップ+狭義のバランス・スコアカード
→戦略マップは、戦略策定のツールではなく、戦略の実行を促す役割
→戦略マップで複数の戦略目標を因果関係で構造化する
 
大広義:戦略バランス・スコアカード(戦略マネジメントシステム)
→戦略マネジメントシステムを構築するには組織の戦略が必要になる

(P.20)

「バランス・スコアカード実践ワークブック」中野 明著

秀和システム発行2009年12月第一版一冊

「バランス・スコアカード実践ワークブック」中野 明著従来の企業の評価は、どちらかというと短期的な財務の視点に偏りがちでした。この点に着目したキャプランとノートンは財務の視点に非財務的な長期的視点として、非財務的な長期的視点として、顧客の視点、内部プロセスの視点、学習と成長の視点を加えました。
そして、4つの視点で組織の活動を総合的に評価しょうとしました。これがバランス・スコアカードの始まりです。
(P.8)

バランス・スコアカードの勉強を始めたのは、2004年ITC認定試験がきっかけでした。外部報告が目的の制度会計と、経営目的の管理会計に取り組んできたのですが、個人企業としてはじめた会計事務所の人数が増え、組織作りが必要になり、経営の仕組について知りたくなりました。
組織にはなぜ目標が必要なのか、
目標を実現するためにどんなやり方(戦略)をすればいいのか、
戦略を実行する組織づくりはどのようにすればいいのか
それを体系化しているのがバランス・スコアカードです。

一倉定の社長学「販売戦略・市場戦略」

一倉定の社長学「販売戦略・市場戦略」 一倉定著 日本経営合理化協会出版局

一倉定の社長学「販売戦略・市場戦略」(マーケティングとは)
市場というものは、そこに顧客がいる、そして顧客こそ企業存続の鍵を握っているのだ。その顧客にどう奉仕するかで企業の運命が変る。この点については、私はすでに「経営戦略編」で結論を出している。「変転する市場と顧客の要求を見きわめて、これに合わせて会社を作りかえる」ことこそ事業経営であろうという結論である。
この結論から導きだされるまず、第一のことは、顧客の要求とは何であるかをつかむことである。さらに、その要求はどう変わってゆくのかの注意深い観察を必要とすることである。
第二には、顧客の要求を満たすために、我社はどうしなければならないか、何を捨て、何を築いてゆかなければならないかということである。(P.29)

この後に続くのは、顧客の立場にたって考えてこそ・・・という文章ですが、ドラッカーの「現代の経営」にある、上巻第6章われわれの事業は何か、に書いてある内容とほぼ一致します。ドラッカーの「現代の経営」は1954年の著作で、1965年にダイヤモンド社から発刊され、社長の「教祖的存在」と慕われた一倉定氏の、この本は1977年です。学んだことをよく理解し、実践できる人と、私のように学んだだけで終わってしまう人の違いを感じました。

幾代もの反映を築く「オーナー社長業」牟田学

幾代もの反映を築く「オーナー社長業」牟田学 著 日本経営合理化協会出版局

幾代もの反映を築く「オーナー社長業」牟田学 著「創業の任」と「守成の任」「戦争論」を書いたクラウゼヴィツによれば、歴史に残っている戦争は、208回ある。208回のうち、攻撃で勝ったのが200回、守備で勝ったのが8回だ。つまり攻撃をしないと、ほとんど負けるということである。守備で勝つことは滅多にない。
現代は資本主義社会で競争が原理だが、ウエートを攻守のどちらに置くべきかと言えば、業績が悪ければ、もちろん守りではなく、攻撃をする。その最たるものが、増客である。ここでもう一度確認するが、攻撃には三つの項目があった。①増客すること、②売価がより高く、粗利益もより多い商品を売る。あるいは、安い商品なら数量を余計に売ること、③経営体制を整えること、この三つである。
(P.281)

本には、「攻撃こそ最大の防御」とも書いてあります。どのセグメントの顧客をふやすのか、どのセグメントの商品を増販するのか、事業領域を見直し、経営資源を集中する戦略を考えた上で経営体制を整え、攻撃に出る。今、小企業に必要なのは、守りではなく、攻めです。