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「キャプランとノートンの戦略バランスト・スコアカード」 ロバート・S・キャプラン/デビット・P・ノートン

東洋経済新聞社(監訳:桜井通晴)2001年9月11日発行

418RYK5G3CL._SL500_AA300_第2章 モービルはいかに戦略思考の組織体へと変貌したか P64

バランスト・スコアカードを作成するということは、最良の成果尺度を探すことでも、他社がそのスコアカードで何を測定しているのかを探るためのベンチマーキングをすることでもない、バランスト・スコアカードの作成プロセスは、モービルNAM&rにならって、次のようなステップを踏んでいる。

①競争を分析する
②顧客の好みと顧客セグメントについて知る
③飛躍的な財務業績を生み出すような戦略を策定する
④標的とする顧客セグメントを選択する
⑤標的とした顧客に対して提案する価値を決める
⑥顧客に対して価値提案を行い、財務的な視点からコストと生産性の目標にかなう重要な内部ビジネス・プロセスを認識する。
⑦内部ビジネス・プロセスと顧客価値の提供に秀でるために必要なスキル、コンピタンス、動機付け、データベース、技術を創造する。
 
このプロセスの最後の段階で、戦略を忠実に反映した戦略目標と成果尺度を持つバランスとスコアカードが完成する。

本には①~⑦の番号が記載されていなかったのですが、説明の都合でつけました。
①~⑤までは経営環境の分析とマーケティングの過程を考え、⑥で顧客に対する提案が、財務
的な成果につながるかを検証し、業務プロセスを確定し、⑦で業務プロセスと学習と組織(人材と組織)の視点のつながりを考えるという流れになっています。顧客→財務→業務→人材と組織という視点の順序で考え、記載はありませんが、次のステップで戦略マップを使い、各視点のつながりを“目的と手段”の因果関係でストーリーにする、という重要な流れを示しています。