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『コトラーのマーケティング講義』フィリップ・コトラー著 木村 達也 監訳・有賀 裕子 訳

ダイヤモンド社発行 2004年10月7日第1刷発行

(P43)
061 マーケティングはニーズに応えるだけですか?それとも、進んでニーズを生み出すのでしょうか?
 マーケティングはニーズを創造しません。ニーズを前提にして、それを満たしそうな具体的な製品やサービスについて、欲求を引き出すのです。生まれながらにして、ソニーの(ウォークマン)を欲しいと考えていた人などいませんよね。ですが、音楽や言葉などによる刺激へのニーズはあるでしょう。基本的なニーズを満たすための1つの方法として、たとえばソニーの(ウォークマン)の欲求を生みだすのが、マーケティングなのです。さらに言えば、買い手は(ウォークマン)そのものを買うというよりは、(ウォークマン)が約束するサービスを期待して、購入にいたるのです。
 もちろん、ソニー以外のブランドを選ぶ買い手もいるでしょう。そこで各メーカーは、自社ブランドの魅力度を高めようと努力します。そのためには設計やデザインの改良、機能の追加、サービス向上、低価格などを実現することになり、そのそれぞれが異なる買い手を惹きつけます。各社は、ターゲット市場を明確にして、その市場に属する人々により強くアピールするように、製品を設計する必要があります。
 ニーズにこたえるよりも、むしろ問題を解決するのが、マーケティングの役割です。ニーズや欲求が満たされていなければ、そこには問題があります。ごく、一般的なニーズならすでに満たされていますが、他のニーズは放置されているのではないしょうか。

 ドラッカーの『創造する経営者』P160「四つの分析から、企業のマネジメントは、その経済的な機能の遂行に必要とされる自らの事業に対する理解を得ることができる」と言っています。四つの分析とは
➀業績をもたらす領域についての分析、利益と資産についての分析
➁コストセンターとコスト構造についての分析
➂マーケティング分析
➃知識分析
であり、➂にマーケティング分析が出てくる意味が理解できなかったのですが、『コトラーのマーケティング講義』を読み、つながりが少しわかりました。このプロセスで戦略やKPIを特定することにチャレンジします。