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「戦略マップ」ロバート・S・キャプラン/デビット・P・ノートン(4)

(監訳:桜井通晴、伊藤和憲、長谷川恵一)2005年12月14日発行

418RYK5G3CL._SL500_AA300_戦略に関する文献は、非常に多岐にわたる。戦略に関するフレームワークは学者及び実務家ごとにかなり異なり、戦略の定義についてすら同意が得られていない。戦略マップおよびBSCは戦略へどのようなアプローチに関しても作成できるが、われわれのアプローチは戦略論の分野における創始者の1人であり著名なリーダーの1人であるマイケル・ポーターによって示された普遍的なフレームワークに基づいている。

戦略(P67)

私は、ベストな結果(財務の視点)を出すために、どのようなプロセス(顧客の視点、業務プロセスの視点、学習と成長の視点)を踏むべきか!その答えをバランス・スコアカードに求めています。
楠木建の著書「ストーリーとしての競争戦略」に“キラーパス”という言葉が出てきます。キラーパスをKotobankuで調べると、「サッカーで、スルーパスの一種で、グラウンダー(地面を転がるボール)の直線的なパス。強く早いボールパスで決定的なシーンを演出し、敵陣を切り裂くことからこういわれる」と説明がありました。

私がバランス・スコアカードに求めるのは、「ベストな結果を出すためにどのようなプロセスを踏むべきか、それを戦略としてどのように展開すればよいか」ということです。
私にとって“戦略テーマ”は、キラーパスであり、そのストーリー(目的と手段→因果関係)を描くのが戦略マップという考えです。アイデア→戦略→ストーリーという流れが「肝」なのですが、キャプランの「戦略マップ」は、戦略の本質はポーターのフレームワークで考えよう、と言っているように思えます。