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アメリカ海軍に学ぶ「最強のリーダー」マイケル・アブラショフ 著 吉越浩一郎(訳・解説)

株式会社三笠書房発行

(P1)訳者のことば
落ちこぼれチームが「全米NO・1」に成長した方法
 これから本書を読まれる皆さんに強調しておきたいのは、これが素晴らしい本だということだ。本書を読んでも、みずからのリーダーシップのあり方を改善できないとしたら、もうあきらめた方がいいのではないか、と思うほどである。
 著者のアブラショフ氏は、元アメリカ海軍大佐という経歴の持ち主だ。そして、「成績ビリ常連のダメ軍艦」に新任の艦長として乗り込み、短期間で「全米一」と評価されるまでに成長させた逸材である(この実績については、本書の前作に当たる「アメリカ海軍に学ぶ「最強のチーム」のつくり方」(三笠書房・知的生き方文庫)に詳しいので、ぜひあわせてお読みいただきたい。
 彼は本書の中で、
「正しいことをするのがリーダーの原則である」
と断言し、
「たいていの場合、どれが倫理的かつ道徳的で、誇りある選択かは明らかだ」
 と説いている。まさにそのとおりで、これは軍隊だけでなく、仕事にもあてはまる。しかし残念なことに、その選択ができない経営者や上司が、日本には山ほど存在しているのだ。
 軍隊は、究極のトップダウン組織である。そう聞けば、誰もが納得するだろう。しかし、真のトップダウンが何たるものか、そこを正しく理解している人は少ない。
 多くの人がカン違いしているのだが、
「おれの言うことを黙ってきいていればいい」
 という日本でありがちなやり方は、決して「トップダウン」ではない。もし、部下の言葉に耳を貸さず、情報を独占して命令を下す上司がいたら、それは自身の無力さを隠すために虚勢を張っているに過ぎない。
 では、真のトップダウンとは何か、
 情報を隠すことなくオープンにしてすべての人と共有すれば、だれもが同じ判断にいたる。それが私の信じるところである。

 10連休終わりました。休みに入る前に計画したことはほぼできたのですが、予定に入れていたこの本だけは読み切ることができませんでした。以前、「アメリカ海軍に学ぶ「最強のチーム」のつくり方」は読んでいたのですが、この本はまだでした。新米艦長が、バラバラの組織を立て直し、わずか6ヶ月後に、最高のチームワークを創り上げた感動の実例が「最強のチームのつくり方」。連休明けの宿題にします。