株式会社マイナビ出版 2016年2月29日初版発行
(P38 ▼目標と計画は違う!)
「目標」と「計画」は違います、などと言うと、「そんなことわかっているよ」という声が聞こえてきそうですが、ビジネスの常識では、これらを混同して使っているケースが散見されます。
中には、「これが計画です」と見せてもらうものに、年間の売上目標、それを月別に分解した売上目標、商品別に分解した売上目標、顧客別に分解した売上目標……と、売上目標を様々なテーマで分解した数値が並んでいるに過ぎない、といったケースも決して少なくありません。
言葉の違いは理解していても、実際の運用段階では混同してしまうわけですね。だからこそ、「なんのために計画をたてるのかを明らかにすること」が大切になります。
さて、「目標」と「計画」の違いについての理解を深めるには、登山に例えて考えてみるのが良いでしょう。
登山において、「目標」は山頂に到達することであり、「計画」はその山頂に到達するための登山計画ということになりますね。このように考えてみると、全く異なる定義であることが再認識できるのではないかと思います。
つまり、「計画」のもっとも重要な目的として「目標」達成があるということをまず理解した上で、「計画の作りこみ」に取り組むことが重要になのです。
「これだけPDCA」の川原先生の本です。経歴を見ると「船井総合研究所・上席コンサルタント。PDCAマネジメントコンサルティングの第一人者として中小企業から大手企業に至るまで、企業規模特有の課題を踏まえたコンサルテーションを展開。」とありました。
PDCAに関する本はたくさんあります。すばる舎リンゲージの「これだけシリーズ」の走りになったのは「これだけPDCA」。その著者も川原先生です。大変わかりやすいのでお薦めです。最近、新たなことに取り組み、資料をみたら年間目標達成のためどのように取り組むのかは書いてあるのですが、そのためにどのように行動するのかまでは言及していない上、普段の行動をモニタリングする仕組みがありません。「目標」と「計画」の違いを改めて考えることができました。