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「みんながしらない超優良企業」 田宮寛之(2)

講談社+α新書(2016年7月発行)

「みんながしらない超優良企業」 田宮寛之(4)世界を食料危機から救う「食料ビジネス」
 先述したように世界人口はどんどん増加していく。まず心配になるのは食料不足だ。日本のように豊かな国に住んいると食料がなくなって飢えることなど考えもしないが、世界的にみると「食料危機」は現実的な大問題だ。食料危機の懸念があるならば、食料をどんどん作るしかない。そこで、必要になるのは農業機械、化学肥料、農薬、種、そして家畜に与える資料だ。
 これから生産するきぎょうは地味なイメージがあって、学生にも人気があるとは言えない。しかし、これからこうした企業群は間違いなく成長していくだろう。(P31)

 さらに本では、グローバルに展開している農業機械メーカーや農薬メーカー、化学肥料、種苗、飼料企業、が紹介され、さらに農業物輸出増加を成長戦略に考えるべきであると書いている。
 先日、有機栽培の肥料を作っている会社の社長が将軍の日(中期経営計画作成)にきてくれました。この会社は、1年ほど前に社長が病気で亡くなり30代で後継者が社長に就任しています。その社長にもこの本を進め、これからの事業領域を考える上で参考になったと言っていただきました。
 海外に、食料関係の輸出を始めましょう・・・ということではなく、本に紹介されている住友化学、日本農薬、日産化学工業、アース製薬、大日本除虫菊・・・のような会社と取引している先、そこと関連のある取引をしている会社がわが社の取引先にないか考えてみましょう。私は、近江商人の三方よし(売り手よし、書いてよし、世間よし)が経営理念になって、それを実行している会社が「いい会社」だと考えます。経営理念が貫かれ、伸びる市場に浸透している会社、そこに関連する取引先がわが社にあれば、そことの取引を見直すきっかけができます。ニッチなところで商売をしているのが中小企業です。伸びる市場、伸びている会社との取引を考えることで、自社がカバーすべき事業の領域(事業領域)を再定義することができるのではないでしょうか。