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「ファシリテーター養成講座」森 時彦 著

ダイヤモンド社発行 2007年9月28日第1冊発行

(P15)
*松崎さん:本社営業本部からオブザーバーとして地域営業会議に参加
■解けない問題を「解けるカタチ」に変換することが、解決への第一歩である。
 少し振り返ってみよう。まず松崎は、「プロセスマップをやりませんか」と問いかけた。しかし、そんな面倒なことはやりたくないと提案を避ける。ボトルネックは、そんなことをやるまでもなく明らかに「営業マン不足」だというわけだ。普通ならここで終わってしまうところだが、松崎は「では、すべての営業担当者が顧客訪問に専念したら……?」どうなるかと、重ねて問いかけていく。これまでの慣習でとらわれて固くなっていたアタマをやわらかくするために「理論値」を問いかけるというのは、ファシリテーションでは良く使うワザである。この問いかけで考えてみると、大幅にガバレッジ増やすことができることに気が付く。それまで「営業マン不足」と思い込んでいた問題が、実は営業マンが「時間の使い方」「仕事の仕方」の問題だと悟る。「営業マンを増やさなくても工夫する余地がある!」と全員気づいた瞬間から、思考が前向きに変わり始め、どうやれば、その「不可能」に見えていた問題を解決できるかという議論に変化していく。ボトルネックの理論値を割り出したとき、今回のケースでは「営業マンの数」→「営業マンの時間の使い方」へと問題を変換することができた。

 ファシリテーションの勉強を始めた時、最初に読んだ本です。先日、関与先に戦略ナビ導入にあたり、社員の皆さんから「課題を引き出す」役割があり苦戦したのですが、基本はここにありました。大型連休が始まります。テーマを決めて本を読んだり、気になっていることをまとめることにしました。

「松陰先生のことば」-今に伝わる志 萩市立明倫小学校 監修

(P36)
冊子(さっし)を披繙(ひはん)すれば
嘉言林(かげんはやし)の如く躍々(やくやく)として人に迫る
顧(おもう)に人読まず
即(も)して読むとも行わず
荀(まこと)に読みて之を行わば則(すなわ)ち
千万世(せんばんせい)と雖(いえど)も得て尽くすべからず

本には、良いことがたくさん書いてある。
良いことを知るだけではだめです。
知ったことは実行することが大事です
(全集第二巻P309「野山獄文稿」)

「野山獄文稿」に収められた「士規七則」の前文部分より。松陰二十五歳の時のことば。
読書する事と、それによって得た知識を実行に移す事(知行合一)の大切さを説いたこの文はさらに次のように続く。
(以下、省略させてもらいました)

 「知行合一」という言葉が気になり、調べたら吉田松陰にたどり着きました。萩市立明倫小学校では、6年生の2学期に上記を朗唱しているそうです。冊子には、1年生から6年生まで1学期から3学期まで計18の朗唱する言葉が解説してあります。
 「4倍速で成果を出すチームリーダー」の本でPDCAを回すためにはエンゲージメント(会社の方向性に対する理解、帰属意識、行動意欲)が大事ということを知り、“アウトプット”を考え、おいかけていたらこの冊子にたどり着きました。私の小学校のころは、野山を走って遊んでいましたが、明倫小学校では毎朝各教室で「野山獄文稿」を朗唱しています。ただただ圧倒されました。