集英社インターナショナル 2017年11月7日第1刷発行
(P94 「仕事は何としてもやり通せ」)
全従業員が自主性を持つ組織を作り上げるには、独力で決定する自負心を持っている。そうした人材を採用することがまず肝要だ。しかし、より重要なことは、従業員の行動は組織全体に大きな影響があるという認識を共有し、率先して行動する人はきちんと報われるのだと、働く全員を納得させることである。
では、どのように納得させればいいのだろう。マーケット・バスケットは基本的に次の二つの方法で権限移譲をスムーズに行えるようにしている。
第一に、組織全体にリーダーを分散している。第二に会社が絶えず従業員を見守っていることだ。
分散型リーダーシップのもとでは、会社の全員に果たすべき役目があり、誰もが影響力を持てる。
もちろん、経営幹部は優先事項を定め、方向性を示す。しかし、店舗やそれぞれの売り場、各商品棚にさえも、組織の目標を達成するためにどんな手段を用いるかについては、かなりの自由裁量が許されている。どの従業員も自信のやり方で誰かの仕事の替わりを務められる。そう思って働いている。
一方で、分散型リーダーシップでは、責任をとる人物が誰であるかがはっきりしなくなるというリスクも考えられる。しかし、マーケット・バスケットは、堅固な式命令系統を持つことと社内での相互コミュニケーションを促進することでこの危険性に対処している。
戦略ナビは相互コミュニケーションのためのツールです。この本は、偶然「アンビリーバボー」というフジテレビ系の番組で「従業員・顧客の連合軍」と「株主」の戦いで「従業員・顧客の連合軍」が勝つという前代未聞のことがあった。と紹介されていたので、Amazonで買いました。バランス・スコアカードの本に、アメリカのサウス・ウェスト航空が顧客第二主義、従業員第一主義で高収益を上げていることが紹介され(最近航空機の事故があったので気になっています)ています。そして、2006年8月発行の「パブリックスの奇跡」、全米で一番愛されているパブリックスというスーパーマーケット、本の内容は顧客満足、従業員満足でした。更に、前代未聞の歴史を作ったマーケット・バスケットも顧客満足と従業員満足です。戦略ナビでお勧めしているのは、ビジョンにもとづく戦略の実行。ミッションやビジョンは顧客満足と従業員満足が前提と改めて確認できました。戦略TVに活用事例の動画載せました。是非ご覧ください。